こんにちは、読書大好きナナチアンです。
今日はインスタにも挙げた本「亜玖夢博士の経済入門/マインドサイエンス入門」をご紹介します。
本当に、頭ぶっ飛んでる(笑)小説です。ただし、小説の中で使われている理論、本当にわかりやすいっ!!
さすが、橘玲先生
- 人の損得勘定の実態とは?行動経済学
- 囚人のジレンマの正しい使い方、しっぺ返し戦略
- 人間関係のハブとは? ネットワーク経済学
- 営業の手法、社会心理学
- 「自分探し」はできないという事実、ゲーテルの不完全性定理
- 他人の目が気になるあなたへ、認知心理学
- 人間の社会構造がよくわかる進化心理学
- 超能力とは?超心理学
- 洗脳のしくみ
- 永遠の生命は可能!?人工生命
- まとめ
人の損得勘定の実態とは?行動経済学
得するときのうれしさ < 損するときのくやしさ
1万円得したときの満足度100ポイントとして、
1万円損したときの満足度はマイナス200ポイントとなる
相談者:50万円の借金をしているのがつらい
理由:その借金が増えていく"どんどん損していく”感覚が不安を増幅させるのでつらい
解決方法
- 働いて金を稼いで借金を返す
→マイナスの満足度をゼロに近づける
- 借金を増やす
→満足度のマイナスが大きすぎて傾きがゆるやかになる("どんどん損していく"感覚をなくす)
囚人のジレンマの正しい使い方、しっぺ返し戦略
ある2人が逮捕された。ただし検察側も証拠をつかんでいない。そこで、検察はある取引を2人の囚人にもちかけた。
- 相手の罪を話すと釈放、相手は懲役10年
- 協調して2人とも黙秘の場合、別件逮捕で懲役1年ずつ
- 2人とも裏切って相手の罪を話した場合、罪を分け合って5年ずつ
→互いに協調したほうが、利益が最大となる
仲良く強調するのが一番だが、最初から協調する人間関係ではない場合
↓
裏切ったら損だという経験
↓
協調したほうが得だという合理的判断
人間関係のハブとは? ネットワーク経済学
ネットワーク:複数の中心(ハブ)をもつ、ランダムな網
性質
- 何人かの人間を通して、全世界の人とつながれる(友人の友人の友人の・・・はアメリカの大統領など)
- なにがどこにつながっているのか、誰にもわからない(中国で蝶が羽ばたくと、めぐりにめぐってテキサスで竜巻がおこる、など)
- モテるものが、ますますモテる
相談者:いじめられる(いじめの人間関係のハブになっている)
解決方法
- ハブを抜ける(その集団からいなくなる)
- ネットワークに外部から衝撃をあたえ、突然変異をおこす
営業の手法、社会心理学
- コールドリーディング:何気ない会話を通して、相手から情報を収集する(否定疑問:~ではないですよね?)
- 権威に対する服従:科学的説明、英語の論文、世界的機関による調査報告
- 社会的証明:集団と同じ行動をとる(みんなやってますよ)
- 希少性の原理:希少なものは効果で価値が高いという刷り込み
- コミットメントと一貫性:自分が言ったことを後から撤回できない・・・必要条件と十分条件を混同させる
- 返報性:贈り物にはお返しをする
他人を洗脳する人は、自分自身が洗脳されていることに気づいていない
「自分探し」はできないという事実、ゲーテルの不完全性定理
この子が嘘つきの場合、「あたしってウソつき」と本当のことを言っている
この子が正直者の場合、「あたしってウソつき」とウソを言っている
この子が成り立つばあいとは?
嘘つきな自分をみて、上位レベルの自分が言う場合
この上位レベルの自分が、「あたしってウソつき」というとどうなる?
さらに上位レベルの自分が必要
本当の自分を探すとは?
自分を探すのは自分、永遠に上位レベルの自分を作り続けなければならない
→自分は永遠に見つからない
他人の目が気になるあなたへ、認知心理学
言語を処理するのは左脳(上図は脳みその図です)
右脳にも知性があるが、右脳の知性を左脳が翻訳している
→言葉の通じない知らない外国人が頭の中にいる(右脳と左脳は別の知性をもつ)
自己認識と社会的な見られ方の差(社会的不協和)
つまり、自分の思う自分と、人の思う自分の差
自分の頭の中でさえ右脳と左脳で別の知性があるのだから、人と違う知性があるのはあたりまえ(人から見られる自分が違うのはあたりまえ)
人間の社会構造がよくわかる進化心理学
+
リーダーとなるメス
ボスはメスの支持がなければなにもできない
息子と母の絆、権力はメスが握る
超能力とは?超心理学
霊能力→本人が全く知らなそうな知識(ピタゴラスの定理)は答えられない
ふつうのインゲンでは気づかない、ほんのわずかな痕跡から人の心を読む力
変性意識:時空間の変容や高揚感、全一性などをともなう半覚醒状態
神や天使、幽霊と出会う心霊現象
洗脳のしくみ
”信じる”という心のしくみ
- 強い願望が本物という証拠を探す=信じる
- いったん信じると、脳は自分の判断を合理化しようとして、信念に反する情報を拒絶する
永遠の生命は可能!?人工生命
老化とは・・・細胞の複製が劣化すること
ナノボット(すごく小さいロボット)を体内に送り込み、DNAの変異を修正して20代と同じ細胞を複製させる
*まだ技術が追い付いていない
アンドロイドをつくり、人間と同じ体や感覚器官をもたせる。
*死なない体をもつと、人間特有の思想や文化がなくなり、変な人になる
記憶とはニューロン細胞のつながりのパターン
パターンを複製してアンドロイドにうつすと、永遠の生命が手に入る
まとめ
ぶっとんでるでしょ?
短編集のようなストーリーがたくさんあり、ストーリーがつながると、さらにぶっとんでいます!おもしろい!
経済入門のあとがきに、本「スタバではグランデを買え!」でおなじみエコノミストの吉本佳生さんが「もし大学で非常勤講師をするとしたら、この本をテキストに指定する」とかいてあります。
マインドサイエンス入門のあとがきに、脳科学者の茂木健一郎さんが「この本を読むとあなたの人格はほんの少しだけ変貌するはず」とかいてあります。
あとがきまで、ぜひご覧ください。