お金大好きアラサー女子の探求心

お金大好きアラサー女子の観点から、お金を「稼ぐ」「貯める」「守る」「使う」についてご紹介します。

サイゼリア おいしいから売れるのではない 売れているのがおいしい料理だ(正垣泰彦)②

こんにちは、読書大好きナナチアンです。

 

長くなりすぎて2つにわけた後半です。

前半の記事はこちら♪

nanachian.hatenablog.com

 

良く知っているお店サイゼリアの経営について学び、大変な世の中であっても元気な飲食店がたくさんあってほしいと、おいしいもの大好きなナナチアンは思っています。

 

楽しんでください。

 

 

 

 

十分な利益を確保するためには

最も大切な指標「人時生産性」

サイゼリアは店長に売上目標は求めませんが、人時生産性の向上は求めます。

 

人時生産性とは、

1日に生じた店舗の粗利益を、

その日働いていた従業員全員の総労働時間で割った数値です。

 

イメージは、1人が1時間あたり何円の価値を生み出したかみたいな感じですかね。

 

飲食店の標準は2,000~3,000円のところ、

サイゼリアは4,000~6,000円(店舗によって異なる)なので、飲食業界の中では高い給与水準にすることができます。

 

 

 

儲かる店を作る財務の大原則

新規出店などの設備投資をするかどうかは、ROIを見て決めます。

 

ROIとは、

人件費込みの店の営業利益(見込み)を

出店に要した総投資額で割ったものです。

 

投資金額にたいして利益がどれくらいかという指標になり、飲食店以外でも大事な指標です。

 

 

サイゼリアはこのROIが30%以上でないと新規店舗は出店しません。

 

その理由は、計画では30%でも実際稼働してみると20%というのはよくあるからです。

20%は海外の定期預金など資産運用でも稼げる額なので、商売というリスクを負う限り定期預金20%よりも高い利益率を求めます。

 

 

 

仕入は価格より、品質を重視せよ

仕入価格を買いたたいても、いいことは何もありません。

 

その代わり仕入れ業者との間で、食材の品質の下限を決めて契約書に書いておきましょう。

(例)

  • 食肉:色、香り、硬さ、スジの比率(何%以内)、脂の量
  • 野菜:色、大きさ、香り、収穫時期、保管時の温度

 

検品とは「検数(数が合っているか)」と「検質(品質条件を満たしているか」があり、検質は社長・店長がやるくらい大切な仕事です。

 

 

ところで、いい仕入れ業者とは、繁盛店に卸しているところです。品質の良い食材を適正な価格で卸しているからこそ、繁盛店が繁盛店であるからです。

 

 

原価率は40%以上あっていい

料理の良し悪しの80%を決めるのは食材の質です。

(残り15%が料理人の技能、5%が食材の保管状態)

 

個人店ではとくに、40%以上あったほうがいいでしょう。

 

 

サイゼリアの原価率は34.2%(2009年8月)ですが、この原価率は様々な工夫をした結果であり、普通に仕入れたら40%は大幅に超えます。

  • 野菜の種や肥料を自社開発してコスト削減
  • 世界中の生産地からコンテナ単位で買付け

 

 

大事なことは品質を一定に保つことです。

食材の質が悪くなり「味が落ちたな」と思われると、お客様は二度と来てくれません。

 

 

原価以外の粗利益率(60%以下)の内訳は下記の通りが理想です。

人件費40%

不動産関連費用(減価償却費含む)20%

その他経費(水道光熱費等)20%

営業利益20%

 

不動産関連費用を抑えるのも大事なことですね。

 

 

 

リーダーと組織のあり方

リーダーはビジョンを周囲に言い続け、協力してくれる人を探すのが仕事です。

ビジョンは、私利私欲ではなく「仲間を幸せにする」「社会に貢献する」という内容がいいですね。

 

 

経営には変えていくものと、変えてはいけないものがあります。

 

変えていくものは

  • 日常業務(戦術)→週単位で見直し
  • ライフスタイルや消費行動の変化による商品の売り方(経営戦略)→10年単位で変える
  • 30~40年単位で考えるべきもの(戦略)

 

 

変えてはいけないものは経営理念です。

 

サイゼリアが50年間で変わらないことは

  • お客様に喜んでもらうこと
  • 社員に喜んでもらうこと

それ以外はすべて変えてきました。

 

基本理念|企業理念|サイゼリヤ

 

 

 

まとめ

料理人って職人気質っていうか、戦略や戦術、お金を稼ぐための仕組みづくりを好かない人が多いイメージなんですけど、好きだった店がつぶれるのは消費者にとって寂しいことです。

 

コロナの影響もあり時間がいつもよりある方が多い時期、自分の仕事や人生に役立つ本を読んで、人生の戦略を練っていきましょう。